
これから飲食店を始めようとされている方は
料理や接客のプロではあっても厨房作りが得意な方は少ないのでは?
働きやすい厨房はそのまま売り上げにつながります。
どの厨房にも当てはまる基本を簡単にまとめてみました。お店作りの前にぜひご覧下さい。
1.最初に決めること
2.厨房全体で気をつけること
3.食材、皿のストックスペース(冷蔵、冷凍含む)場の注意点
4.仕込み場の注意点
5.加熱調理場の注意点
6.ドリンク場(パントリー)の注意点
7.盛り付け(ディッシュアップ)場の注意点
8.洗い場の注意点

- 1-1.
- ドリンクも含め提供するメニューを決定後、厨房機器を選定しましょう。
(打ち合わせが疎かな場合、せっかく購入したのに使わない機器が多いです)
- 1-2.
- 各持ち場に入る人数を想定してください。(通路幅の参考になります)
持ち場が一人で、人の行き来があまりない箇所の通路幅は約60〜80cm程が良いでしょう。
動線が大きいと無駄な動きが多くなり疲労の原因になります。


- 2-1.
- 厨房の立ち位置からお客様の来店が見える(分かる)必要があるのか無いのかをご検討下さい。
- 2-2.
- 可能な限りお互いの目線、声が届くようなレイアウトにしましょう。
オーダーが通りやすいか(伝達方法も含め)確認しましょう。
- 2-3.
- オープンキッチンの場合にもお客様から死角になる場所を確保することをお勧めします。
(人、物の逃げ場は確保しましょう)
- 2-4.
- 厨房内に必要な光量が確保されているかご確認下さい。
(明かり取りの窓の位置や蛍光灯の数、位置などです)
又、お客様(フロア)側へ厨房の明かりが漏れすぎていないかもお気をつけ下さい。
- 2-5.
- 置き場所の確保を見落としがちなのものとして「ビールサーバーのタンクとガスボンベ」
「電子レンジ」「ゴミ箱」「宴会用の大皿」などが挙げられます。


- 3-1.
- 業務用の冷蔵庫、冷凍庫は縦型、横型共に柱(ピラー)の無いタイプをお勧めします。
バットやタッパーなどの容器がどの向きでも出し入れが出来ます。
- 3-2.
- 縦型冷蔵庫は幅120cm以上、縦型冷凍庫は幅90cm以上のサイズの場合、電気料金的に3相200Vの製品をお勧めします。
なお、冷蔵庫は-5℃〜10℃、冷凍庫は-25℃〜-15℃の範囲で調整が可能です。
- 3-3.
- まぐろや海老の保存には−50℃で保存できる超低温ストッカーがお勧めです。
- 3-4.
- 食材業者の配達頻度が低いのであれば(例えば3日おきなどの場合)冷蔵庫及び冷凍庫の容量を多めに確保したほうがいいです。
- 3-5.
- 食器を収める棚は手が届き且つ頭がぶつからない高さに設置してください。
一般的には155cm〜170cmの間が多いです。


- 4-1.
- 包丁の置き場を安全且つ取り易い場所へ確保してください。
- 4-2.
- よく使うまな板が置けるスペースを確保してください。
- 4-3.
- 魚や肉の解凍や掃除の為のシンク、包丁、鍋類の洗いに使うシンクを近くに置いて下さい。
- 4-4.
- ミキサーやフードプロセッサー用のコンセントを設けてください。
(但しシンクの近くの場合、水はねによる漏電があるので防水コンセントを取り付けることをお勧めします)
- 4-5.
- 炊飯器の内釜が入る大きさのシンクかあるかご確認下さい。


- 5-1.
- 「煮る」「焼く」「蒸す」「揚げる」を行う熱機器は1つのダクトフードに収まるように配置するとダクト工事の金額が安く済みます。
- 5-2.
- フライパンを使う熱器具の近くには鍋洗い用のシンク(パンシンクとも云います)が必要です。
- 5-3.
- 予備のフライパンを置く場所を確保して下さい。
- 5-4.
- 調味料の置き場所を確保してください。


- 6-1.
- 宴会時などに対応する為、氷をストックする為のアイスビン(氷置き場)を設ける場合もあります。
- 6-2.
- 製氷機の大きさは席数の約1.5倍程度の能力(例えば20席であれば25kgタイプ)がお勧めです。
- 6-3.
- ビールサーバーやジュースディスペンサー用に給水口が必要です。
- 6-4.
- 蛇口には単水栓と混合水栓の2通りがあります。


- 7-1.
- 2グループ分のお皿がスタンバイ出来るスペースを設けることをお勧めします。
- 7-2.
- 料理の出し口と食器の返却口がかぶらない様に(一方通行)動線を考えてください。
- 7-3.
- 盛り付けの確認が出来るような光量の確保をお願いします。


- 8-1.
- お客様から見えないところへ下げてきたお皿を溜められるスペースを棚などで確保してください。
- 8-2.
- 洗浄機と洗い用シンクには各々単独で湯沸かし器の設置が必要です。(温度帯の違い、給湯量の確保の為)
- 8-3.
- 洗い場(洗浄機)とお客様との距離によっては洗い上がりを知らせるブザー音を小さくしたりする対応が必要です。
- 8-4.
- 洗浄器は洗い上げる水流の強さ、ランニングコストの関係上、3相200Vの製品をお勧めします。
- 8-5.
- 繁忙時間(例えば12〜13時の間など)のお皿の洗浄が難しい場合は皿の数を多めにストックする方法もあります。
